夜中のひと匙

難病と双極性障害Ⅰ型のアラサー。死にかけてICUに収容されるも、しぶとく生き残る。30代で母を亡くし独りになる。拍手を暫定復活しました。お返事できるとは限りません、ご了承ください。

指摘してもらえなくなったら終わり

うちの母は四捨五入すると還暦なんてさようならな年齢なんですが、もともと冷たく人を馬鹿にした性格をしていましたけど、年を取って攻撃性が現れてきました。

街を歩いててぶつかりそうな人、地域の迷惑行為をしている人に、聞こえるように通りすがりに嫌味を言うんですよね。本人は「非常識な輩に言ってやった!」みたいに得意げなんですけど、はっきり言って危ないし、地域で揉めると面倒だし、他人に聞こえよがしの嫌味を言うなんて下劣だと思うんですよね。

他にもスーパーで「えぇー?地元のキャベツが置いてないいい!やだやだー泣きたくなるー!」みたいなことを店員さんの傍でわざと言うんですよ。「うっそー!買えるものないじゃないこれじゃー!泣いちゃうよー!」とか。いたたまれません。品出しのバイトさんに言われても、向こうも困りますよ。でも母は注意するとふてくされるので何も言えません。母が言うには、「ああやって消費者の声を伝えることでスーパーが気づくんだ」と。ただのおかしなクレーマーだと思われるのが関の山だと思うんですがね…

現実を都合よくねじ曲げてストーリーを作り、被害者意識で訴えるというのもよくやるようになりました。猫カフェに行った時、30分でいくらという料金計算で、30分は短いのでわたしが1時間いようか、と言ったんですよ。だから1時間の料金を払って帰ってきたのに、「ほんの少しオーバーしてたのかねえ、30分で出たのに1時間ぶん取られた。もう二度と行かない!」って何度も何度も言うんですよ。「この薬は2回しか飲んでないのにたくさん飲んだみたいに言われた!」って、わたしが見てる限り2回では済まないくらい服用してたと思うんですけどねえ…でも指摘するとふてくされる、無視する、が始まるので何も言いません。

現実を正しく認識できないんですよね。母はもともと理解力があんまりないんですけど(例えばCMの意図が読み取れない、伏線が理解できない、比喩が理解できないなど)、年を取ったら理解できなかったことを自分で都合の良いストーリーに作り変えちゃうみたいなんですよね。そしてそのストーリーの中で、何度もプレイバックして、どんどん被害者意識が高まっていくんです。

耳も悪くなりました。話しかけると9割は「え?」と聞き返されます。耳を検査してもらったら、と勧めると「あの耳鼻科大ッキライ!!!絶対いやです〜(笑)」

…………。

こういうこと多いんですよね、内科に通院してるんだから、あの症状も言ってみたら、と提案すれば、「あの医者には言いたくないっ!!」って、だからもう最近は何も勧めないことにしました。思うとおりにやればいいし、親切心で何か言って、無視されたりふてくされて見下されたりするのも馬鹿馬鹿しいですから。

加齢で重い物も持てなくなり、昔はわたしを置いて山でもどこでも上って行ったのに、もうあの頃の母はいないんですね。

このままどんどん、本能的な行動が多くなってきたら嫌だなあ。

とにかく母の、聞いてる側がすべての気力をなくすような、鼻で笑った侮蔑の言葉、見下し、嘲るあの言い方を、誰か指摘してくれないだろうか。以前舌打ちした人のことを何回も何回も未だに「びっくりした!!ありえないよねー(嘲笑」って言うけど、あなたが「はんっ!!(嘲笑)」って鼻で笑うほうがヤバイと思う。

指摘してもらえる、忠告してもらえるというのは、本人に素直さと謙虚さがあるからだと思う。ありがとうございます、直します!っていう人には忠告できるけど、「………………ああそう、ああああ悪かったですね!!はっ(嘲笑)その後無視」という人には忠告も指摘もできないですよ。

損なんですよね。自分が。