泣きながら本音と本音でぶつかりあうのは仲間だから
わたしがこの世で相当キモいと思ってるものの1つがタイトルです。
でもこのスキルが看護学校には必要なんですよね。
泣きながら相手に本音でぶつかる。それはトランス状態にも似て、ある種の快感を得られる。
「あのね、ミカリンのそういうとこ、……ごめん、だめだと思う!」
「ひっく……、でも、でも、あたしもぉ、分かってるけどぉ、でもぉ……っく」
「うん、みんな、ミカリンのこと仲間だと思ってるから、だから言ってるから!ミカリンなら、もっとちゃんとできるって、うちら思ってるんだよ?じゃなきゃ言わないから」
「っく……あたし……、なんか、中学の時、すごい親しい子に、裏で悪口言われててぇ、それが、ずっとトラウマみたいな……だから、壁、作っちゃうとこあってぇ」
「うんうん」
「……でも、ここのみんなは、そういうことしないって、ほんと分かってるけど、なんか、癖?直せなくてぇ……」
「直せるよ!今からやってこ?うちらと頑張ろ?」
「めっちゃごめんね……」
「全然だから!ミカリンのこと大事だから!」
「うぇーん」
みたいなやつですね。
無表情で眺めてました。
本気でやってんのかなあと。
あと「みんな」にわたしは入ってないし。
他人と他人には距離が必要だと思うんですよ。
勝手に踏み込んでぶちまけてえぐっていいのは、結構浅い部分までだと思う。
こういう『お互い指摘しあって高め合おう』が気持ち悪くて馴染めなかった。誰もが持つ外面部分の、他人を優しく気遣う顔で接しあえば、揉め事も傷つけ合うことも無いと思う。
(文中の会話はフィクションです)